サイト構築 公開日:2018.03.01

顧客目線へ思考をシフト!カスタマージャーニー実践方法

近年マーケティングの現場で聞くことが多くなってきた「カスタマージャーニー」という言葉。

カスタマージャーニーとは、ターゲットや顧客の行動や思考のプロセスを視覚化したもの。ECサイトをはじめとしたwebサイトのみならず、製品開発やリリース前にも有用なこの手法。

基本的な知識から、作成&実施の方法まで詳しく紹介していきます。

そもそもカスタマージャーニーとは?

Webサイトや商品企画、事業の立ち上げ時に、そのターゲットとなる重要人物を詳細に設定したペルソナ。

カスタマージャーニーでは、このペルソナがその企画や製品に関わる中でどのように動くかを視覚化していきます。

例えば、製品に対してどのようなタイミングで接点や関心を持つのか、購入までにどのような体験をするのか、どのようなツールや人と接点を持つのかといったことをあらかじめ定義し、その行動の様子に筋道を立てて、「カスタマージャーニーマップ」として記載していきます。

カスタマージャーニーはどのように役に立つ?

こうして出来上がったカスタマージャーニーマップは、いわば想定される顧客行動を表した指針。

ペルソナが詳細であればあるほど、また顧客行動の定義が正確であるほど、カスタマージャーニーは顧客満足や企画や事業が設定するゴールへと効果的に到達するための効果を発揮します。

カスタマージャーニーは、ペルソナの心や体の動きも想定し、定義していくものであるため、その購買心理や行動を理解し、視覚化することができれば、適切なターゲットに向けた広告の打ち出しや、マーケティング活動の展開が可能となるのです。

また、カスタマージャーニーはその制作過程でも、効果を発揮することがあります。

それは、顧客目線の獲得。

多くの場合、企画や製品の作り手は、製品や情報を作り送り出す視点で物事を考えています。

しかし、カスタマージャーニーを通じて、顧客と製品や情報の接点を見つけ、その行動心理を分析していく中で、仮想ではあるものの「顧客の視点から製品や情報を見て判断する」という姿勢へと、考え方をシフトすることができるのです。

また、カスタマージャーニーマップ作りを社内で行っていくことで、そこに記載されたプロセスし社内もしくはチーム内で共有し、企画や事業に関わる意識や思考を統一することが可能となります。

カスタマージャーニーの作り方

カスタマージャーニーの基本的な役割を紹介したところで、実際にカスタマージャーニーにマップを作成するための方法を解説していきます。

Point.1 ペルソナ設定

ペルソナ設定は、カスタマージャーニーを行う上での最重要ポイント。

このペルソナ設定が曖昧だと、その後のカスタマージャーニーマップと現実の間に大きなズレが生じます。

まずは、企画や事業、製品を届ける相手をしましょう。

年齢や性別だけではなく、「名前」「家族構成」「所属する組織と立ち場」「出身大学」「よく利用する店」「よく読む雑誌やメディア」「将来の夢」まで、生い立ち、人となりが想像でき、ひとりの人物像が完全に出来上がるような定義を行っていきます。

もちろん、この時の人物像は皆さんの届ける製品や情報を受け取る可能性のある人物であることをお忘れなく。

Point.2 ペルソナ定義の裏付け&修正

設定したペルソナの設定が十分であるかどうか、インタビューやヒアリング調査を行います。

設定している年代や性別、家族構成や、会社での立場に近しい人物に対し、1対1でのインタビューを行ってみましょう。

ここで出てきた、ペルソナと現実との食い違い、意識のズレなどを確認して、設定を修正していく像をことで、より確度の高いペルソナが出来上がります。

ペルソナを固める ペルソナを設定したら、次は立てた ペルソナの仮説の検証を行います。

できれば、ヒヤリングやアンケートや顧客調査、1対1のインタビューなどを実施するのがおすすめです。 ヒアリングやアンケートを実施すると、大抵の場合元々イメージしていた仮説とは異なる部分がでてきます。

異なる部分を訂正し、企業とユーザーとの意識のズレを確認しながら、再度 ペルソナ行動を整理しましょう。

Step3.フレームワークの決定

ペルソナを作り上げたら、次はいよいよカスタマージャーニーの本領、フレームワーク作りです。

横軸には、企画や製品を知ってから行動を起こすまでの、ペルソナの行動の流れ(例)「認知・興味」「情報収集」「比較検討」「購入行動」などを設定しましょう。

縦軸には、それぞれの行動の段階でどのようなツールを使い、またどのような感情を持つか(例)「接点を」「利用場所・ツール」「印象・感情」などを設定します。このフレームができたら、ここに想定されるペルソナの行動を記入します。

はじめのうちは、この構造を複雑にせずになるべくシンプルなもので実践していきましょう。また、web上で配布されているフレームワークを利用するのも一つの手です。

Step4.カスタマージャーニーマップの完成


フレームワークの中に、ペルソナの行動を記載し終えたらカスタマージャーニーマップは完成。

記載する内容は、文字だけでなく、写真やイラスト、アイコン、時には商品のパッケージなどを使ってもOK。

チームや企業内において、製作者や製作チーム以外がこのマップを見た時にも、状況を理解しやすくすることが大切です。

カスタマージャーニーの精度を高めよう

カスタマージャーニーマップは「作っておしまい」では意味がありません。

ペルソナの行動パターンを元に、認知、思考、比較検討、行動実施などそれぞれのフェーズで、どのようなメディアに広告を出すのか、マーケティングを展開するのかといった、作り手側からの最善手を考えていくことが大切です。

また、慣れないうちはなかなかペルソナの行動が思うようにいかないということもありがちです。

日頃から、仮想の企画や製品を立ててマップ作りの実践をしていくことでより精度が高く有用なカスタマージャーニーマップを作ることが可能となります。

ぜひ、社内やプロジェクトチーム内で実践してみてくださいね。

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