効果的なコピーライティングを行うためのコツとは?
キャッチコピーやボディコピーからなる広告は、商品やサービスの魅力やそこから得られる利益を読み手に伝え、購買や利用といった行動を起こさせるためにあります。こうした目的がある以上、コピーライティングを行う際には読み手、つまりターゲットユーザーを意識して言葉を選んで行く必要があります。
実際に、売れるキャッチコピーや広告のほとんどは、読み手・顧客の心の動きを上手く捉えた表現を行っています。
では、読み手の心をつかむコピーライティングを行うためにはどうしたらいいのでしょうか?
顧客に伝える前に、まずは商品・サービスをよく知ること
あなたが、映画の内容を誰かに伝えようとした場合
(1)タイトルしか知らない映画
(2)一度見たことのある映画
(3)俳優の過去作品から、監督の表現のクセまで知り尽くした映画
があったとして、どの映画の魅力を相手に面白く伝えられますか?
おそらくほとんどの人が、(3)の映画と答えるでしょう。
コピーライティングでも同じことが言えます。あなたが、言葉で相手に物事の魅力を伝えようとするなら、まずあなたがその物事に精通している必要があります。
自分ではなく、相手の満足を考えること
ただし、物事に精通しているからといって、「あなたが満足する」ために、言葉を選んではいけません。商品やサービスを長年専門に取り扱っていると、いつの間にか自分たちの知識が、他の人にも通じると思ってしまうことがあります。
しかし、これは広告のコピーライティングでは、NG。
あなたが言葉を伝えるべき相手は、多くの場合専門的な知識を持っていません。
また、悲しい話ですが、あなたの持っている商品のスペックやサービスの良さにもあまり興味がありません。
では、あなたの読者は広告のキャッチコピーや説明文章にどんなことを期待しているのでしょうか。それは、その商品やサービスがもたらす「快」。
専門的な知識を持っていない読み手は、商品やサービスを利用することで「どんな良いことが起きるのか」「どんな利益がもたらされるのか」を知りたいと考えています。
あなたが必要なのは、その期待に応えること。商品やサービスを知り尽くしたうえで、そこからもたらされる最大のベネフィットを抽出して、教えてあげること。これがコピーライティングのキモなのです。
誰に向けてコピーを書くのかを考えること
広告のコピーは、不特定多数の人の目に止まるもの。
であれば、多くの人の賛同を得るような言葉を選べばいいのか、というとそうではありません。広告に限らず、サービスも電化製品でも必要なのは、「誰に届けるのか」という明確なターゲットの設定です。
キャッチコピーやボディコピーを書く前に、まずあなたの扱う商品やサービスを利用する人がどのような人なのかを、できるだけ詳細に思い描いてみましょう。性別、年齢、身長、体重、職業、家族構成、趣味趣向、週末の過ごし方から、抱えている悩み事まで、事細かに設定してその人のために商品やサービスを使うメリットを伝えていくのです。
これはマーケティングやものづくりの現場で重視される「ペルソナ設定」に近いもの。万人向けではなく、あなたの扱う製品に親和性の高い人を想定し言葉を選ぶことで、人の心に深く刺さり、商品購入やサービス利用といった行動を起こさせる、効果的なコピーを生み出すことができます。
相手の心に寄り添う、誠実なコピーを作ること
広告のコピーを見て、行動を起こす人の多くは悩みを抱えています。
悩みというと大げさに聞こえるかもしれませんが、例えばWebサイトを閲覧したり、雑誌や広告を眺める時、私たちは「何かを知りたい」「ものや情報がほしい」といった問題意識をもっていますよね。
あなたがコピーを届ける相手を想定したら、今度はあなたのコピーを読む相手が、どんな悩みを持っているかを想定し、その悩みを解決するために誠意をもってあなたの扱う製品やサービスのベネフィットを紹介しましょう。
時にはあなただけでなく権威のある第三者やあなたの扱う製品・サービスを使っている他のユーザーの意見などを踏まえながら、相手に信頼されるよう文章を書いていくことも大切です。
みんなではなく、特定の誰かに向けたコピーを
自分のコピーを読むのが誰なのか判然としないまま言葉を紡いでいると、どうしても内容が薄く、焦点の定まらないコピーとなってしまいます。
広告を作るうえでは、リアルな実感や利益の訴求が大切ですから、特定の誰かのために想いを込めてコピーを作ることでは非常に理にかなっているのです。
たとえ想像上の人物であっても、あなたの作った言葉が、自らの扱う製品・サービスへの自信と、相手への思いやりあるもの本物であるのなら、そこから生まれる広告のコピーは多くの人の心を打つ効果的なものとなっているはずですよ。