5つのステップで理解する、効果的なキャッチコピーの書き方
コピーを書くにあたって、多くの人が最初につまずくのは「キャッチコピーが思いつかない」こと。商品などの説明文を書ける人でも、キャッチコピーのように効果的に短い言葉で伝えるのは苦手という声をよく聞きます。
広告においてキャッチコピーは最も重要な要素のひとつ。
Webサイトの閲覧中や街中で広告を偶然見かけるというわずかな時間で、読者の気持ちをキャッチし、行動に移させる言葉を作るためには、幾つかのお約束があるのです。
本稿ではキャッチコピーを書くための基本的な心得とテクニックを5つの要素から紹介していきます。
キャッチコピーが上手くなる5つの心得とは?
基本の心得その1 有用な情報を盛り込むこと
あなたも含めた多くの人にとって、「広告のコピーを読む」のに費やす時間は非常にわずかなもののはず。
そのわずかな時間で広告の内容に興味を抱かせるためには、読み手がはじめに目にするキャッチコピーの中に、読み手の役に立つ情報が盛り込まれていることが大切。
また、読み手の心を動かすためには、読み手が日頃持っている疑問や悩みに対しする答えがあることをアピールするのも重要です。
例えば、
■5つのステップで理解する、効果的なキャッチコピーの書き方
■無理せずのんびり2年後に、世帯収入1000万を実現する方法
■食べるだけで、1ヶ月後の体重-5kgを実現する驚異のフルーツって?
といったように、キャッチコピーの中に読者の抱える問題と、それを解決する(効果・結果が出てどうなるかという未来の姿)を伝えることができれば、読み手の意識を広告の中へと向けることができるはずです。
基本の心得その2 格好つけずに、実のある言葉で伝えること
キャッチコピーを考える際、多くの人はついついスタイリッシュな言い回しや、語感に優れた言葉を選びがちですが、広告コピーにおいては、これは間違い。
特にキャッチコピーは、短い時間で読者の注意を引きつける必要があるのですから、素敵な言葉を胸に刻んで、反復してもらうよりもストレートに商品やサービスのメリットを伝えることが大切です。
また、商品に精通している書き手などにありがちなのは、専門的な用語や業界内で通用する言葉を用いてキャッチコピーを作ったり、商品の魅力をこれでもかと詰め込んでしまうこと。多くの読み手は、キャッチコピーを通じてあなたの扱う商品やサービスに初めて触れるのですから、できるだけ平易な言葉で、本当に大切な要素だけを伝えるように古風してみましょう。
基本の心得その3 結論を言わないこと
前述の2つの心得から少し変わって、ここからは基本的な要素に加えて、キャッチコピーに効果を持たせるためのテクニックを紹介していきます。
ひとつめは読み手に興味を持たせるための基本中の基本、ですが意外と多くの人が守れていないお約束である「結論を言わない」ということ。
例えば推理小説の紹介記事に、「三度のどんでん返し。真犯人の智子は自殺。」というキャッチコピーをつけたら、誰も買ってくれません。 あなたは読み手に、キャッチコピーに続く広告文章を読んでもらい、商品やサービスを購入してほしいのですから、商品の秘密や結末をキャッチコピーに記してはいけません。
基本の心得その4 寸止めする(読み手をじらす)こと
結論を描かないからと言って、キャッチコピーが核心に迫らなくていいということではありません。キャッチコピーは相手の目を惹きつけて、驚かせたり興味を抱かせたりするもの。
核心までには至らなくとも、その一歩手前をちょっとだけ見せてあげるのがポイントです。
また、その際具体的な数字やメリットがあるとより効果的です。
例:消費税10%議論、その焦点とは?(ニュース記事)
基本の心得その5 謎をかける(読み手に考えさせる)こと
人は単純に教えられたものよりも、考え理解したものに強い共感を示します。
これをキャッチコピーに転用するのも有効な方法。伝えたい内容をあえてぼかして伝えることで、読み手に考える時間を与える「謎かけ」をしてみましょう。
例:合コンの後、お持ち帰りした(吉野家)
大切なのは読み手の気持ち
キャッチコピーを書く際に気をつけておくべきなのは、キャッチコピーを読む人の気持ち。
書き手ではなく、読む人間の心の動きを意識することで、効果的なキャッチコピーは生まれます。
キャッチコピーや広告コピーを書いたら、しばらく自分の目の届かないところへ置いておき、1日ほど経ったら改めて見返してみましょう。文章を書いたばかりの頃とは違う気持ちで、自分のコピーを改めて読み返した時、「もっと読みたい」「続きがきになる」と思うことができるものであれば、そのコピーは売る上げにつながる効果的なものであるといえるでしょう。