中国における越境ECサイトの現状
現在、アジア各国では日本におけるECサイトの状況とは異なり、独自ドメインサイトの保有率は全体の8%に満たず、中国においては、大手ECモールでの販売が9割以上を占めています。
その中でも、天猫(Tmall)と京東(Jingdong)の2強による寡占市場となっています。
中国ECモールの市場規模と予測
今後の中国EC市場は、他国を圧倒的に凌駕する成長率が予想され、中国EC市場への早期の進出が求められる状況となっています。
また、アジア圏では近隣諸国の商品への関心が高く、越境ECの利用率は日本10.2%、アメリカ24.1%に対して、中国が34.1%と、圧倒的に他国商品の需要が高い結果となっています。
中国ECなら、天猫(T-mall)と京東(Jingdong)
それでは、最大手の二つのモールを詳しくご紹介します。
天猫(T-mall)
https://www.tmall.com
アリババグループが運営する、中国での売り上げシェア5割以上を占める中国の代表的なECモール。
2014年11月11日のセール日には、一日の取引総額で571億元(1兆700万円)を記録。
出展時の審査基準が厳しく、偽者の排除にも力を入れているため、ユーザーからの信頼度が高く、またユニクロをはじめ日本の大手有名店も続々と進出しており、 現在約140社の日系企業が出店している。
・登録会員数 6500万人以上(2013年)
・登録店舗数 7万店以上(2013年)
・年間取引額 8兆3,325億円 (2013年)
京東(Jingdong)
http://www.jd.com
Amazonのように自社販売をメインとしており、企業側は出品のみを行う販売方法にて中国で急激に成長を遂げたEC モール。
日本製品の取り扱いも多く、2014年に「JD.com」で販売された日本製品の販売総額は80億元(約1,569億円)以上。
・登録会員数 3,580万人以上(2013年)
・登録店舗数 2.9万店以上(2013年)
・年間取引額 2兆707億円(2013年)
どちらにしても、越境ECは言語や配送方法、商標登録など、ハードルが高いので、なかなか手を出しにくい状況ではありますが、逆に今のうちなら競合が少ないと言うメリットもあり、通販大手にとっても悩みどころです。
市場規模が大きいので、今後の動きに注目です。