2022年最新!ネット通販の不正注文手口について
EC事業者の頭を悩ます不正注文。顧客獲得のために様々な支払い方法や受け取り方法を用意すると、それが逆手にとられ不正注文をされるということが増えています。
そこでここでは、EC事業者が予防したい不正注文の手口についてご紹介します。
不正注文とは
第三者を直接利用したり、第三者の情報を用いて商品を注文したりすることで、不正に利益を得ようとする注文を「不正注文」と言います。
様々な不正注文の中では、第三者のクレジット情報を利用し、商品を購入する方法が多いとされています。
不正注文は、EC事業者が被害者になる場合もあれば、利用された第三者に対する加害者になる場合もあり、EC事業者としてはできる限り防ぎたい悪質な犯罪です。
不正注文の手口1:第三者のクレジット情報での購入
手口は様々ありますが、一番多い不正注文は、不当に商品を取得することを目的にした、第三者のクレジット情報での購入です。
スキミングやフィッシングサイト、情報漏洩などから取得した第三者のカード情報を使用し、ECサイトで商品を購入します。
これらの購入が不正注文であると確定して金額の返金が発生した場合、EC事業者側は、代金の支払いがないことにくわえ、商品を失ってしまうという二重の被害にあってしまいます。
また、クレジット情報の流出は、自身のサービスから起こる可能性もあり、この不正注文は「被害者になる」ことも「加害者になる」こともある点に気を付けなければなりません。
そういったことから、自サイトで取り扱う個人情報のセキュリティを今一度見直してみましょう。
不正注文の手口2:後払いサービスを利用
クレジットカード以外にも、不当に商品を取得する目的での不正注文として、後払いサービスを利用した手口があります。
例えば、ウィークリーマンションを配送先に指定し、商品を受け取った後で支払いを拒否する、といったものです。
後払いサービスでは、支払いが滞った場合、「配送先の住所に請求書を送る」仕組みのため、その請求書自体を受け取らずに不正に商品を手にいれる、ということが可能なのです。
より悪質なものになると、商品をアルバイトの方に受け取らせ、不正注文者は商品をアルバイトから受け取ったのち、支払いを行わないといったものです。
この場合、受取場所としてアルバイトの方の住所が登録されていることが殆どのため、請求書はアルバイトの方の住所に届きます。そして、不正注文者は雲隠れしてしまいます。
アルバイトは不正注文者とも連絡が取れないので、請求を押し付けられるといった被害にあいます。またこういった場合、アルバイト料も払われないことが多いのです。
不正注文の手口3:転売目的の代引き・後払い注文
次の手口として、「転売」を目的とした代引きや後払いでの不正注文です。
転売自体がEC事業者としては頭の痛い問題ですが、これらの不正注文は、転売の中でも特に悪質なものとなります。
例えば、フリマサイトなどで「持っていない商品」を出品し、同じ商品をECサイトで代引きや後払いで購入。代引きでの不正注文は、「フリマサイトで商品が売れた場合、商品を受けとり転売をするパターン」と、「商品が売れなかった場合、商品を受け取らず返品するというパターン」があります。
後払いでの不正注文では、不正注文を行った人物が、フリマサイトで購入した人物の住所を届け先に入力し、後払いを確定します。
商品は、購入した人物に届き、その人物は不正注文をした人物に商品の金額を払います。その後、不正注文をした人物が、ECサイトへ支払いを行わなわなければ、後払いサービスの性質上、商品を届けたフリマサイトで購入した人物に請求が行くようになります。
この場合、フリマサイトで商品を購入した人物が、二重で商品の金額を払わなければならないようになり、転売した人物だけが得をする結果になってしまいます。
不正注文対策は根気よく!
このように不正注文は手口が巧妙化し、不正注文が疑われる住所での特定などが難しくなっていることから予防が困難です。
しかし、ECサービスによっては後払いや代引きの利用を制限し、不正注文を抑制するといった取り組みも見られます。ECサイト事業者として、不正注文に負けないように根気強く対応していくことが今後も求められるでしょう。
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