高級品・単価が高いECサイトが成功のために注意すべきポイント3選
スマートフォンの普及によって急速に拡大するEC市場ですが、オンラインショップの数が増えるに比例して当然ながら顧客の獲得競争が激しくなり、事業主やEC担当者様は試行錯誤を繰り返しているでしょう。
特に扱う商材が単価の高い高級品の場合、低・中価格帯のECサイトにユーザーが流れていると、慌てて付け焼刃の施策を行い、結果的にブランド・サイトコンセプトがぶれて既存顧客までも逃してしまうことも珍しくありません。
そこでここでは、単価が高い高級品を扱うECサイトが成功するために注意すべきポイントをご紹介します。
安易な値引き戦略は取らない
まずは、「価格が高いから売れない」と結論づけて、安易に低価格競争に参入し値引きするのはNGです。
なぜなら、安易な値引きはそれまでに保有していた高級志向のブランド価値自体を引き下げることになり、既存顧客との信頼関係まで損なうことになってしまうからです。
価格の高い高級品をあえて選ぶ顧客とは、多少の値引き・低価格であることを理由に購入商品を選ぶ訳ではありません。
高級価格帯を選ぶ人たちは、金額に対するお得感ではなく、「その商品・サービスを購入することで、どのような体験を得られるのか」がより重要なのです。さらに、それが高級であればあるほど、「限られた人だけが享受できるという限定的なスペシャル感」を期待し、購入するのです。
そのため、もともと高価格路線で打ち出していた商材を安易に低価格設定すると、「限定」「スペシャルな体験」への期待値が下がってしまい、結果として既存顧客は離れてしまい、高級品を求める潜在ユーザーの興味も引かなくなってしまいます。
また、もしもセールを実施するとしても頻繁にではなく、年2回程度の限定的な回数にし、あくまでも「値引き」で勝負しないように注意しましょう。
実店舗の接客のように体験と感情を伝える
ECサイトと言えば、実物を手に取れない顧客のために、商品のスペックを詳細に書き記すことが常套になっている傾向にあります。ですが、実店舗で接客を受ける時はどうでしょうか。
もちろんスペックの優秀さも商品特徴のため必要な情報のため、リアルでのスタッフによる接客でもその点について話しをするでしょう。
ですが、そこにプラスの情報として、たとえばファッションアイテムなら「どのようなシーンに活躍するか」「どのようなアイテムとのコーディネートがおすすめか」「サイズ感はどうか」など、実際に使用する際の体験をイメージさせ、そこにポジティブな感情を想起させるように話を持っていきます。
先述したように、高級価格帯を求める顧客は「価格のお得感」ではなく「それを購入し所有することで得られるスペシャルな体験」に価値を置き、購入するかどうかの動機付けとなるのです。
そのため、ECサイトでも同様にスペックに終始するのではなく、より感情に訴える接客テキストを掲載するようにしましょう。
画像で使用シーンをイメージさせる
上述の「テキストで訴える」ことと併せて、当然ながらECサイトでは画像も視覚的なインパクトを与える重要な要素です。
ですが、単に商品画像を1、2枚だけ掲載するだけでは、すでにブランドのファンでない限り、ECサイトに見慣れている新規ユーザーに「この価格に見合った価値がある商品」とアピールできません。
そこで、画像ではテクスチャやデザインの細部をイメージできるように拡大画像を掲載(もしくはユーザーがズームインできる)したり、使用シーンをイメージできる画像を掲載したりする必要があります。
繰り返しますが、高級志向の顧客は「購入後のスペシャルな体験」を期待し、そこに金額を注ぎます。そのため、直接接客できないECサイトだからこその大胆な見せ方が重要となるのです。
基本を押さえつつスペシャルな体験と感情にアプローチする!
単価が高い高級品を扱うには、以上の観点から顧客に訴求する必要があります。
なお、サイト自体のユーザビリティ(検索しやすい・購入しやすい導線、類似・関連アイテム紹介など)や、ブランドの世界観を象徴す高級感のあるサイトデザインは、ECサイトの基本として押さえておきましょう!
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