UGCはマーケティング戦略の要?EC展開に欠かせないUGCの基本情報
マーケティング用語として日本でも注目度が高まっている「UGC」を、ご存じでしょうか。
EC通販事業者の方にとっても見逃すことができないUGCマーケティングについて、ここでは基礎的な知識をご説明します。
UGCとは
UGCとは、“User Generated Content”の略称であり、「ユーザー生成コンテンツ」と訳します。これはユーザー(=一般消費者)が生成・作成したブログやレビュー記事、写真・動画などのコンテンツ全般を指します。
【UGC例】
・SNS全般(写真・動画・コメント)
・ブログ記事
・まとめサイト
・ECサイト上の商品レビュー
・クチコミ全般
つまり、企業・ブランドから発信された広報目的の情報ではなく、一般消費者が自発的に発信している情報全般が、UGCなのです。
UGCがマーケティングで重要な理由
インターネットの急速な普及により、2000年代後半以降、企業はたとえば「商品モニター」を募集してユーザーの声を集め、それを広告・広報活動に活用することが増えていました。このような企業からユーザーに働きかけてユーザーの声を集めるケースもまた、UGCに含まれます。
ですが、2010年前後からはSNSにおけるユーザーの自発的・積極的な商品やサービスに関する投稿が増え、一消費者による投稿が他の消費者の購買活動を左右するまでの影響力をもつようになりました。
その背景には、インターネットユーザーが企業発信の広告に飽きてしまったり、不信感や嫌悪感を抱いたりするようになったことが関係しています。
広告が乱れる情報過多の昨今、消費者は「どの情報を信用すればよいのか分からない」状態となっているからこそ、同じ消費者であるユーザーが発信する情報(=UGC)に信頼を寄せやすくなっているのです。
UGCが広まりやすい商材
UGCがマーケティング手法としてうまく機能する特徴として、「同じ消費者としての共感」が重要です。ですが、どのような商材であってもUGCが拡散される訳ではありません。
そこで次に、UGCが広まりやすい商材例と、広まりにくい商材例を挙げます。
【UGCが広まりやすい商材】
・自己アピールがしやすいアイテム
例)ファッション系、化粧品・コスメ系
・人にお薦めしやすいアイテム
例)映画、音楽などのカルチャー系、カフェ・レストランなどの外食系、お菓子・インスタント食品などの内食系
【UGCが広まりにくい商材】
・人に言いにくいコンプレックス解消アイテム
・あまり特徴を見いだせない日用品アイテム
・希少価値があるが、所有者が極端に少ないアイテム
UGCマーケティングのメリット
次に、UGCマーケティングのメリットについて見ていきましょう。
【メリット1.信頼性が高い】
「クチコミ」や「商品レビュー」が当たり前となった昨今、消費者は同じく(費用を出して購入している)消費者であるユーザーの意見を信頼しやすく、共感を持って参考にします。
そのため、当初はそれほど購入する気持ちがなかったとしても、ユーザーの好意見を多く見るほどに購買意欲が刺激されて、最終的に購入するケースが増えるのです。
【メリット2.生活シーンに合った提案ができる】
企業・ブランド側が想定している使用方法以外に、実際のユーザーが思わぬ活用法を紹介したことで人気が高まるケースがあります。
リアルなユーザー視点だからこそ生まれるアイデアが、さらなる親近感や有益性を生みだす力があるのです。
また、このリアルなユーザー視点を取り入れることで、次の商品開発や改善に活かすこともできます。
【メリット3.自社広告に使用することで広告コスパが良くなる】
UGCを企業・ブランド公式の広告クリエイティブに利用することで、余分なクリエイティブに時間や費用をかけることなく、親近感や信頼感を表現できます。
ただし、公式の広告物などで使用する場合は薬機法(旧薬事法)の対象となるため、使用するUGCの表現には十分に気をつける必要があります。
UGCを起点とした新たなマーケティング戦略を!
2020年以降のコロナ禍により、ますますネット上の情報が生活のなかで深くかかわるようになり、またEC利用者の数も年代を問わず増えています。
そのため、今後さらにUGCの価値が高まり、マーケティング施策として存在感を増すことは明らかでしょう。
良い商品・サービスを生み出すことはもちろんのこと、顧客に寄り添いファンになってもらうことで、自然とUGCが拡散されるようになるように、UGCを起点とした新たなマーケティング戦略を練ってみてはいかがでしょうか。
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