BtoBの注目ツール!?ホワイトペーパーの作り方
企業や団体が、自らの技術や情報、製品などをアピールする目的で、市場調査などを踏まえ、比較検討やメリットの訴求を行いながら発行する報告書を「ホワイトペーパー」と呼びます。マーケティングにおいても重要なこのホワイトペーパー。
顧客の心をつかみ、自社の製品や技術に好印象を持ってもらうためには、どのようなホワイトペーパーを作り、届ければ良いのでしょうか。
そもそも、なぜ「ホワイト」ペーパーなの?
ホワイトペーパーは、いわゆる「白書」。政府機関などが発行する、環境白書や経済白書もこれにあたります。
もともとは、イギリスにおいて、政治問題解決のための公式文書のことを指しており、その表紙が白かったことからホワイトペーパーと呼ばれたといいます。
現在ではマーケティング分野に取り入れられ、企業や団体がターゲットとなる顧客の抱く問題に答えるソリューションを紹介するツールとして浸透しつつあります。
ホワイトペーパーは顧客の意思決定に使われる重要ツール
ホワイトペーパーは主にBtoBの現場で使用されます。
BtoBにおける顧客の多くは、製品や技術に関する高い興味、関心を持っており積極的な比較検討を行うことが考えられます。
こうした層に向けて、ニーズを先読みしその心を満たす具体的なレポートや技術紹介をすることができれば、顧客の獲得に繋がるだけでなく、情報を発信した企業の支持者形成にもつながります。
日本において、ホワイトペーパーを利用したマーケティング手法は、さほど注目されているわけではありませんが、欧米ではBtoBバイヤーの多くが比較検討やリサーチにホワイトペーパーを利用するという調査結果が報告されています。
今後、この流れが日本に波及することも十分に考えられます。
ホワイトペーパー作成の基本は論理と感情のバランス
ホワイトペーパーを作成する際に、大事なのはこれが報告書であり、ターゲットに情報を与え、比較検討や問題解決のためのヒントに繋がるものであるという認識。結論が遠く、また論理的でない文章や、自らの技術や製品の売り込みを強く押し出している文章はターゲットの信頼を獲得することはできません。
大事なのは、確かな情報と論の展開方法、さらに顧客視点からメリットを伝え感情を揺さぶるストーリーテリングの技術です。
ホワイトペーパーにおける簡単な論展開
ホワイトペーパーの書き方には、様々な種類がありどの書き方が正解ということはありません。しかし、ひとまずは簡単なフォーマットに従って、文章を書いてみましょう。
その文章の展開方法とは
1 導入&まとめ
2 問題提起
3 ソリューション
4 具体化
5 総まとめ の5つ
Step 1 導入&まとめとは?
そもそも、ホワイトペーパーを手に取り(もしくは検索&ダウンロードし)閲覧する人たちは、明確な問題意識を持っており、その問題の解決方法を探しています。
こうした人々の心をいち早く掴むためには、文法の冒頭で「この文章はこうした解決方法を提示します」ということを、紹介してしまうのも有効です。
ただし、ここで注意すべきは核心的な結論を書かないこと。
あくまで、文書全体の要約と結論を述べ「続きを読みたい」と思わせるよう、興味を引き出すことが肝心です。
Step2 問題提起とは
具体的な文章の書き始めは、問題提起から。
ホワイトペーパーを手に取る人がどのような解決策を求めているのかを考え、その人が抱いている問題を文章内に打ち出してみましょう。
タイトルなどに大きく使うのも効果的です。
顧客の求めている解決策と共に「同じ悩みを抱え理解している人がいる」ことを謳うのは共感や興味関心を獲得する上での重要なテクニックです。
Step3 ソリューション
前項の問題提起に答える回答、解決策を紹介しましょう。
問題を論理的に解決し紹介するだけでなく、感情を込め読み手の問題解決に、どのようにして役立つのかを記載します。
また、問題を受け解決するためのストーリーや背景などを紹介していくのも共感を得るポイントです。
Step4 具体化
ソリューションが提示されたら、そのソリューションを一気に具体化。 製品や具体的な技術の話として紹介していきます。
ただし、このとき注意しなくてはならないのはホワイトペーパーを読む人々が、製品や技術の比較検討をしようとしているのか、また製品や技術を購入・導入しようとしているのかという点。
前者であれば、製品や技術の仕様・スペックなどを紹介することで効果が高まります。後者であれば、製品の事例、ユーザーボイス、また市場でのシェアといった客観的な情報を紹介することで効果が高まります。
大切なのは、読み手に合わせた情報を提供すること。文章以上に、読み手の心理を先読みし、情報を選定していく目が必要です。
Step5 総まとめ
各ステップの情報を受け、なぜ我々の製品や技術がベストであるのかを再度説明します。
Step1のまとめで提示した解決策に加え、ロンの中で具体的な裏打ちができたことによって、十分な信頼性があることをアピールします。
さらに、ホワイトペーパーの末尾には企業情報や、改めて読み手の行動を促すお問い合わせ、連絡先などを記載しておきましょう。
ホワイトペーパーの露出はどうすべき?
最後に、こうして出来上がったホワイトペーパーはどのようにして配布するのが良いのでしょうか。
一般的にはPDFやパスワードのかかったwebサイトなどでの公開がスマートです。
またホワイトペーパー閲覧の条件として、企業名や顧客情報の入力をお願いすることで、顧客育成などビジネスチャンスがさらに広がります。
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