ペルソナの重要性と設計方法｜マーケティングの初期段階で欠かせないペルソナとその役割とは？
通信販売をはじめ、製品と顧客の関係が生まれる事業にとってかかせないマーケティング要素のひとつに「ペルソナ」があります。
このペルソナの設定をあいまいにしたままで商品を企画製造し、なんとなく販売をし、なんとなく広告を打っている――このような「ペルソナ不在」の事業展開では、どれほど商品に自信があろうとも見込み顧客（潜在顧客）の目に届くことさえありません。
そこでここでは、的確なマーケティング活動をする前に設定するべきペルソナについてご説明していきます。
ペルソナとは
ペルソナとは「架空の顧客・ユーザー像」を指します。つまりは「自社製品・サービスの対象となる人物像」のこと。
マーケティング戦略を練る前にペルソナを設定しておけば、そのペルソナに対してどのようなマーケティング施策を取れば効率的かつ効果的な成果が得られるかをある程度予測することができます。
なぜペルソナ設定が必要なのか
漠然と「20代女性」「50代男性」といったターゲット層を想定して広告を展開する場合、どうしても「メーカー側、販売者側の主観、思い込み」が強く入ったアプローチ方法になってしまいます。
すると実際に広告が届き、顧客になってほしいリアルなターゲットにはまったく興味を持ってもらえない、という事態も起こりえるのです。
そこでペルソナの登場です。「具体的なターゲット」として（以下に挙げる）細かな生活設定を持つペルソナの心をつかむにはどうすればよいのかを考えれば、ターゲットの視点から的確な訴求ポイントが見えてくるようになります。
また、具体的なペルソナ設定があれば、企業内の担当者間でターゲットに対する共通認識が持ちやすくなります。
広告制作の場合においても、担当者によってターゲットのイメージが異なると視点がぶれてしまうために、「誰に向けた広告」なのかが分からなくなってしまうことは意外に珍しくありません！
そのため、マーケティング戦略の前段階でペルソナ設定をしっかりとし、共通認識を徹底することが重要なのです。
ペルソナ設定に必要な項目
ペルソナを作るときには、大まかに年齢や性別をイメージするだけではなく、具体的で細かな設定をする必要があります。
とはいえ、あまりに架空かつ理想的な特徴を挙げてしまっては、現実の見込み顧客に寄り沿った現実的な施策を取ることが難しくなり、的確なマーケティング戦略とは言えなくなります。
そこでペルソナのベースとなるのが、既存顧客のデータです。既存顧客の情報やその周辺情報を元に、これから顧客になってくれる見込みのあるペルソナ像を作るのが基本なのです。
通販ECサイトの場合なら、アクセス解析などのデータ分析が有効です。アクセス数の多い時間帯や曜日、属性、興味の対象などが把握できます。
これらの実際に収集できる情報を元に、ペルソナを最初に設定する際は、以下のような具体的な項目を作るようにしましょう。
【ペルソナ設定に必要な項目例】
・年齢、性別
・家族構成、恋人の有無
・居住地域
・最終学歴
・職種
・収入
・通勤時間や勤務時間、就寝時間などの生活パターン
・生活習慣
・趣味趣向
・人生における価値観
・現在の課題、目標
・人間関係、友人関係
・インターネット利用状況
【ペルソナ例（自然派化粧品顧客）】
・できれば人物写真、またはイラスト
・氏名：吉田 愛
・年齢：33歳
・性別：女性
・学歴：●●大学□□学部卒
・居住地域：東京都〇〇区
・住居：賃貸マンション
・職業：歯科衛生士（パートタイマー）
・家族構成・夫、3歳の息子
・世帯年収：800万円
妊娠出産を経て肌が敏感になり、20代の時にはなかった肌荒れに悩むことが多くなっている。息子もアレルギー体質のため、家族全員の食事に気を配り、できる限り安全性の高い食材を購入するようにしている。オーガニック系の情報は主にSNSやナチュラル系ファッション・ライフスタイル雑誌（サイト名や雑誌名も具体的にする）から収集している。
ペルソナは具体的であれば具体的であるほど、訴求ポイントも明確になり効果が高くなります。このペルソナが購入に至るまでの「動機」とはどのようなものなのか、ペルソナの性格や生活環境から精査していきましょう！
現実味のあるペルソナ設定を！
ペルソナ設定を細かくすると、SNSなどインターネットを活用したマーケティング施策もムダなく絞り込んで行うことができます。
そのためにも、あくまでも「リアルな顧客」からのデータを元に、現実味のあるペルソナ設定を行うように心がけましょう。
ペルソナを大事にすることで、最終的には新規顧客の獲得から既存顧客の囲い込みまでカバーできるようになりますよ。
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