顧客の離反を招く原因3選|顧客が抱える不満点を見極めて成長のチャンスを捉えよう!
ECサイトを含む販売業を行っている企業にとって、顧客の新規獲得と既存顧客の囲い込みは日々頭を悩ます重要案件です。
ですが、「1:5の法則」と言われるように、新規顧客を獲得するには既存顧客を確保し続ける労力と比べて「5倍」のコスト(広告費、割引価格やプレゼントなどのキャンペーン実施費など)がかかると一般的にされています。
そのため既存顧客を囲い込んで、できるだけ長期的に商品やサービスを購入し続けてもらう方が、効率的に安定成長をキープできる方法だと考えられます。
そこで企業側にとって避けなくてはならないのが、既存顧客の「離反」です。
ここではなぜ既存顧客が離反してしまうのか、商材のジャンルを問わず離反を招く可能性が高い原因についてご説明します。
離反とはなにか
既存顧客の「離反」とは、これまでに1回以上商品やサービスを購入し使用していたにも関わらず、なんらかの原因によって、他社の類似した商品やサービスに乗り換えたり、類似品でさえもまったく使用しなくなったりすることを指します。
一度離反してしまった顧客が長期のブランクの後に再び戻ってくる確率は低く、よほど商品やサービスが改良されたり、顧客にとって大きなメリットと思える特典があったりしなければ「戻ることはほぼない」と言えるほど、新規顧客獲得以上に「離反顧客の再獲得」はハードルが高くなります。
そのため離反を事前に防ぐ対策を行うために、離反の主な原因を事前に押さえておくことが重要となるのです。
【顧客が離反する原因1.コスパの低さ】
最も多い離反、つまり使用を辞めてしまう原因に「コストパフォーマンスの低さ」が挙げられます。
商品に何らかの不満がある場合、その品質に対して価格が高すぎると離反の確率はかなり高くなります。
この場合、価格がたとえ1円であったとしても、「1円でも払うのはムダ」と顧客が感じた時点で「コスパが低い」と認識されているため、単純に価格の高低ではないのです。
さらには、商品に対して使用前にかなり期待値が高くなっている場合、実際に使用しての満足度が期待値に届かなかった場合、品質に問題がなかったとしても「この品質でこの価格は出したくない」と顧客は不満を抱え、極端な場合には「だまされた」とさえ感じてしまいます。
また長年の既存顧客が離反する時には、商品リニューアルなどがきっかけになる場合があります。
顧客がそれまでの商品に愛着があったり使用感に満足していたりした場合、企業側の利益や考え方を優先させたリニューアルやモデルチェンジを一方的に行うと、実際の使用者の満足度が極度に落ちてしまい、失望からの離反を招いてしまうリスク考えられるのです。
そのためリニューアルなど仕様変更を行う場合は、既存顧客がどの点に満足し、その満足度に見合った対価を支払い続けているのかを整理したうえで、さらなる満足度アップのためにどの点を改善するべきか見極めることが重要です。
【顧客が離反する原因2.対応の悪さ】
どれほど商品に対して満足度が高かったとしても、故障や質問、またクレームなどに対する企業側の対応が悪印象の場合、競合他社の類似商品に流れてしまう可能性が高くなります。
反対に、商品自体にはそれなりの満足度であったとしても、いざという時の対応が良かった場合は、顧客が企業やブランド自体のファンとなってくれるため、よほどのことがない限り同企業・ブランドの商品を使い続ける「優良顧客」に転換します。
特に不満を抱えた顧客によるクレームに対して真摯な姿勢で対応をすると、顧客との間に信頼関係が生まれ、推薦のクチコミを広めてくれる可能性も高くなります。
初回購入の顧客か長期的な優良顧客かに関わらず、コミュニケーションの一環として丁寧に顧客対応を行うことで、最終的な顧客の離反行動を回避するように心がけましょう。
【顧客が離反する原因3.競合他社商品の優位性】
あらゆるジャンルにて多数の商品がひしめきあう昨今、よほど特殊な商品でない限り、競合他社商品との差別化を大々的にアピールすることは簡単ではありません。
また品質のみならず、価格の面でも競争が激化しているのは周知の通りです。しかし単に安ければ選ばれるという訳ではなく、あくまで品質に見合った信頼のおける価格帯であることがポイントとなります。
顧客が競合他社商品によりメリットを感じたのならば、「どの点で他社商品のほうが自社商品よりも優れているのか」、または「どの点で自社商品は劣っているのか(顧客に不満を感じさせているのか)」を徹底比較し、顧客の潜在的な不満をくみ取って改善するチャンスと捉えましょう。
離反原因は成長ポイントと捉える!
既存顧客が離反する原因は、企業やブランド、商品を成長させるための注目ポイントでもあります。
そのため離反が多いからと嘆き諦めたり、価格をやみくもに下げたりするのではなく、顧客が何を求めているのかを拾いあげて対処していく姿勢を持ちましょう。
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