2021年コロナ禍の通販・EC市場の動向|2021年予測は前年比10.1%増!拡大し続けるEC市場
2021年5月21日、総合マーケティングビジネスの(株)富士経済が、国内の通販・EC市場に関する調査結果『通販・e-コマースビジネスの実態と今後 2021』を発表しました。
この調査結果を基に、2021年現在における、コロナ禍の通販・EC市場の動向をここではご紹介します。
2021年の通販・EC市場の規模
先述した『通販・e-コマースビジネスの実態と今後 2021』によると、2021年の通販・EC市場の規模は「前年比10.1%増の15兆1127億円」であり、「2022年は16兆4988億円(2021年比で9.1%増)」と予測されています。
内訳としては、「EC」「カタログ通販」「テレビ通販」の中で、最も占める割合が大きいのがECで、202年見込みとして「13兆3,092億円」、次いでカタログ通販「1兆1,211億円」、最後にテレビ通販「5,901億円」とのこと。
2020年から続く新型コロナウイルスの影響による、いわゆる「巣ごもり消費」が生活者の消費行動において常態化していると推測できます。
なお、商品カテゴリー別では、「食品・産直品」は、店舗主体の総合スーパーや食品スーパーがネットスーパーの展開を強化。店舗発送型のサービスを対象としたネットスーパー市場規模は、2020年に約3000億円。2021年は3297億円を見込むとされています。
また、「家電製品・パソコン」は、テレワーク・リモートワークが普及したことにより、ECにおいてもパソコン周辺機器の売り上げが急増。2020年は29.4%増の2兆5072億円、2021年以降も右肩上がりとなっています。
普段から利用している情報源はECモール!?
また、(株)KDDIエボルバによる「EC・通販ユーザー動向調査レポート“速報版”」(2021年6月7日発表) では、
『普段から利用している情報源について、あてはまるもの(複数選択)』の回答では、
「購入目的の有無にかかわらず、普段からECモールを情報源として利用する」が6割以上、「公式WEBサイト」は5割近くが利用している、という回答結果となっています。
コロナ禍以前から拡大しているEC市場
なお、経済産業省が発表した『電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました』ページによる、コロナ禍前の2019年と2018年の比較においても、
「(2019年の)日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、19.4兆円(前年18.0兆円、前年比7.65%増)に拡大」「日本国内のBtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模は353.0兆円(前年344.2兆円、前年比2.5%増)に拡大」とされており、
「EC化率(全ての商取引金額に対する、電子商取引市場規模の割合)は、BtoC-ECで6.76%(前年比0.54ポイント増)、BtoB-ECで31.7%(前年比1.5ポイント増)と増加傾向にあり、商取引の電子化が引き続き進展」していると結論づけています。
このことからも、コロナ禍前においてもインターネット市場の拡大傾向は継続しており、コロナ禍によってその拡大の流れが加速したと言えます。
クレジットカード決済が全体の8割以上!?
『通販・e-コマースビジネスの実態と今後 2021』によると決済方法に関しても、「(2020年は)クレジットカード決済が全体の8割以上」を占めており、EC市場の拡大が決済方法に関しても大きく影響を与えていることが分かります。
コロナ禍におけるEC市場の拡大が、今後の世界規模での通販事業の展開に大きく拍車をかけると言えるでしょう。
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