Facebookの社名変更「Meta(メタ)」とは?メタヴァース事業の新たな展開へ
2021年10月28日(米国時間)Facebook最高経営責任者(CEO)のMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏は、従来の社名「Facebook」(フェイスブック)を新しく「Meta」(メタ)と変更すると正式発表しました。
このニュースは当然ながら日本国内でも広く報じられるため、社名が変更される事実はご存じの方も多いかと思われます。ですが、なぜ「Meta」(メタ)という社名に変更されるのか、その背景まではあまりご存じでない方は少なくありません。
そこでここでは、Facebookの新社名「Meta」(メタ)に注目し、その意味や社名変更の背景などについてご説明します。
FacebookからMetaへ
マーク・ザッカーバーグ氏は、社名変更をAR / VRイベント「Connect」にて発表しました。
その際、社名変更の理由として「(Facebookのみならず)仮想空間に注力するメタヴァース企業を目指す」ことを社名にて表す、という趣旨を述べました。
ザッカーバーグ氏は、メタヴァース事業は今後1兆ドルのビジネスチャンスが見込めるため、メタヴァース分野の開発を積極的に進めることを明言しました。
なおFacebookは、元々ザッカーバーグ氏がバーバード大学生だった2004年に同級生と共に創業。当時は学生間のコミュニケーションツールとして活用されていましたが、現在では世界中で約10億人以上が利用しています。
【メタヴァースとは】
「メタヴァース(metaverse)」とは「meta(超越した)」」と「universe(世界)」を合体させた合成語。
ユーザーが自身のアバター(分身)を操作して空間内を移動して他ユーザーと交流する、インターネット上に構築される仮想の三次元空間を表す。また、そのような仮想空間サービス自体を指すこともある。
Facebookが抱える問題
世界的な影響力を持ち、膨大な利用者数に対する個人情報を保持するFacebookは、昨今様々な問題を指摘・弾劾されています。
たとえば、2016年のロシアの選挙偽情報、様々な重大なプライバシー侵害、最近ではFacebookの元メンバーフランシス・ハウゲン氏による内部告発(Facebookは利用者のプライバシーやベネフィットよりも企業利益を優先している、という内容)などが挙げられ、企業のブランドイメージは大きく傾いていると言っても過言ではありません。
そのような状況下での社名変更は、ブランドイメージを刷新させるために行われたという見解もされています。
メタヴァース事業の新たな展開へ
社名を変更しただけでは根本的な企業姿勢は変わらない、というネガティブな声が多いなか、社名変更によってこれからの事業展開を明確に示したとも言える「Meta」。
旧Facebookが数々の問題をどのように解決しながら新しいメタヴァースの世界を開拓するのか、世界中で期待値が膨らむきっかけにもなっているのではないでしょうか。
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