商取引
運営 その他 更新日:2020.10.29

注目!特定商取引法及び預託法の制度の見直し・改正について

消費者庁によると、2020年8月19日に「第6回 特定商取引法及び預託法の制度の在り方に関する検討委員会」が開かれ、現行の「特定商取引法」「預託法」制度の見直しが進められていることが明言されています。

ここでは、どのような事業が対象となるのかなど、「特定商取引法」「預託法」の基本事項についてご説明します。

特定商取引法とは

「特定商取引法」とは、1976年に成立した「特定商取引に関する法律」の略称です。

消費者庁サイトによると、特定商取引法の目的は「消費者が商品・サービスを安心して取引できる市場環境の整備」であり、

“訪問販売、通信販売、連鎖販売取引等といった消費者トラブルを生じやすい特定の取引形態を対象として、消費者保護と健全な市場形成の観点から、特定商取引法を活用し、取引の適正化を図っています。

特定商取引法では、事業者の不適正な勧誘・取引を取り締まるための「行為規制」やトラブル防止・解決のための「民事ルール」(クーリング・オフ等)を定めています。”

と説明されています。

【特定商取引法の対象】

特定商取引法の対象には、

・訪問販売(消費者の自宅に訪問し、商品やサービスなどを販売すること。キャッチセールスなども含む)
・通信販売(新聞・雑誌・インターネットなどの広告から取引を行うこと)
・電話勧誘販売(電話で消費者を勧誘し、取引を行うこと)
・連鎖販売取引(個人を販売員として勧誘し、その販売員から次々と販売員を勧誘する取引のこと)
・特定継続的役務提供(エステティックサロンやスクールなどの、長期継続的な取引を行うこと)
・業務提供誘引販売取引(仕事のあっせんを理由に消費者を誘引し、業務道具として物品などを購入させる取引のこと)
・訪問購入(消費者の自宅に訪問し、物品の購入を行う取引のこと)

があたります。

特定商取引法に違反すると、業務改善指示や業務停止命令等の行政処分の対象となります。

特定商取引法での禁止事項

特定商取引法では、事業者に対しての禁止事項が定められています。行政規制により罰せられるリスクがあるため、必ず遵守しましょう。

■行政規制
・広告の表示(法第11条)
・誇大広告等の禁止(法第12条)
・未承諾者に対する電子メール広告の提供の禁止(法第12条の3、12条の4)
・前払式通信販売の承諾などの通知(法第12条)
・契約解除に伴う債務不履行の禁止(法第14条)
・顧客の意に反して契約の申し込みをさせようとする行為の禁止(法第14条)

■民事ルール
・契約の申込みの撤回または契約の解除(法第15条の2)
・事業者の行為の差止請求(法第58条の19)

預託法とは

「預託法」とは1986年に成立した「特定商品等の預託等取引契約に関する法律」の略称です。

消費者庁サイトによると、預託法の目的は

“特定商品及び施設利用権の預託等取引契約の締結及びその履行を公正にし、並びに預託等取引契約に係る預託者が受けることのある損害の防止を図ることにより、預託等取引契約に係る預託者の利益の保護を図ること” (法第1条)

と説明されています。

【販売預託商法とは】

対象となる販売預託商法とは、消費者庁サイトによると

商品を販売すると同時にそれを預かり、第三者に貸し出すなどして、運用して得られた利益を、後で購入者に還元すると告げて高額な商品を消費者に購入させる商法

を指します。

実際には、実際は売り上げ収入の一部を別の顧客の配当に回しており、破綻して元本が戻らないケースが多く問題視されています。

販売預託商法は原則禁止へ

以上の「特定商取引法」「預託法」制度の見直しが図られている背景には、以下のような理由があります。

消費者の脆弱性につけ込む悪質商法の手口の巧妙化・複雑化には、断固とした対応をする必要がある。具体的には、法執行の強化はもちろん、 消費者利益の擁護及び消費者取引の公正確保の推進のため、消費者被 害を発生させる悪質事業者にターゲットを絞った実効 的な規制等を新たに措置する抜本的な制度改革を実行すべきである。
『特定商取引法及び預託法の制度の在り方に関する検討委員会報告書(案)』より

以上の認識から、現在進められている法改正により、「販売預託商法」自体が原則禁止の流れとなっています。

消費者庁は来年2021年の通常国会での預託法などの改正を目指しており、今後の動向に注意が必要です。

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