クロスセルで顧客単価・売り上げアップ!クロスセルのメリットと施策例まとめ
EC事業を成功に導くために日々施策を考えているマーケティング担当者の方や営業職の方などは、「クロスセル」という用語を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
クロスセルとは、主商品にプラスして別の商品を一緒に購入してもらうことで、売上金額をアップさせるマーケティング手法を指します。
クロスセルについてあまり知識がない、という方のために、ここではクロスセルの施策や効果について解説します。
クロスセルとは
クロスセル(Cross Sell)とは、すでに自社の商品・サービスを購入していたり、これから購入する手続きに入ったりしている顧客に対して、その主商品以外の商品も薦めて、追加で購入してもらうマーケティング手法のこと。
たとえば実店舗でスタッフが顧客に「一緒に●●もいかがですか?」と声掛けする販促方法は、クロスセルに該当します。
【アップセルとの違い】
類似用語の「アップセル」は、顧客が購入しようとしている商品よりも高額なレベルの商品を勧めるマーケティング手法です。
そのため、クロスセルは「商品購入後」または「商品を購入する段階」の顧客に対して行うのに対して、アップセルは「商品購入を検討している段階」の顧客に行う違いがあります。
クロスセルのメリット
クロスセルを行うことの一番のメリットは、顧客単価が上がることです。
新規顧客の獲得や既存顧客のリピート率を上げることは、施策自体に費用がかかる反面、成功するかどうかは不明。そのため、購入段階に入っている顧客の購入単価を上げることは、効率的な売上アップ施策と言えます。
また、おすすめする商品が顧客にとってもベネフィットがある場合、顧客満足度が上がるため、顧客ロイヤリティ(顧客が抱く、ブランドや企業、商品・サービスへの愛着や信頼の気持ち)が高まります。
するとその顧客は、よほどのことがない限り競合他社の商品を選ばず、継続してそのブランドの商品を購入するため、必然的にLTV(顧客生涯価値)も上がるのです。
クロスセルの施策
では、クロスセルを成功させるにはどのような施策を取ればよいのか、以下の例を見ていきましょう。
【関連商品を薦める】
購入済み、または購入段階にある商品に関連して使用できる商品を薦めるパターン。
たとえば化粧水を購入する顧客には、同じシリーズのクリームや美容液を薦めたり、パソコンを購入する顧客には、付属のカメラなどを薦めたりするのはクロスセルです。
「今、このタイミングで同時に購入したほうが、後から選び直すよりも便利で効率的」「一緒に使用するとさらに快適」というように、顧客の将来におけるベネフィットを提示し、同時に購入することでより良い効果があることを、顧客に納得してもらうように導きましょう。
【ECでのレコメンド機能を表示する】
ECサイトの場合における「関連商品を薦める」方法で多いのが、「レコメンド機能」です。
過去にチェックした商品や購入した商品、また現在買い物かごに入っている商品について、AIがセグメントした関連商品がレコメンド(おすすめ)として表示されます。
また、関連商品ではないものの、人気ランキング表示なども一種のおすすめ一覧になり、クロスセルを狙った手法と言えます。
【セット購入の提案をする】
店舗側から「セット」で複数商品を提示することで、クロスセルに導きやすくします。
なお、この場合は割引のセット価格を提示するなど、「セットで同時に購入したほうがお得」であることを強調するようにしましょう。
【ついで買いの提案をする】
「ついで買い」とは、購入商品とは関連していないものの、購入に立ち寄ったついでに思わず買ってしまった、という購入パターンのこと。
この思わず想定外で買ってしまう「ついで買い」を促すために、実店舗の場合ならレジの横に商品を置いたり、入店時の目立つ場所にお得な商品を置いたりしましょう。
クロスセルは顧客満足を重視して!
クロスセルは、一歩間違うと押し売り感が出てしまい、顧客が不快に思うリスクが伴います。
そのため他商品をお薦めする場合は、あくまでも「顧客にとってベネフィット・利益がある」ことを納得してもらうように、顧客の立場になって行うようにしましょう。
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