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サイト構築 公開日:2020.12.25

2020年11月からGooglebotがHTTP2サポート開始!HTTP2とは?

Google社は、2020年11月から一部のサイトを対象に、HTTP /2通信を介してクロールを開始すると、ウェブマスター・セントラル・ブログで発表しました(2020年9月17日記事名:“Googlebot will soon speak HTTP/2”)。

記事内では、ボットがクロールすること自体によるランキング上の利点はないと発表しています。が、読み込み速度(ページの表示速度)自体はランキングに大いに関係するため、やはり表示速度が上がるHTTP /2導入は検討に値するでしょう。

そこでここでは、そもそもHTTP /2とはなにか、という基本情報をご説明します。

HTTPの変遷とHTTP /2とは

「HTTP」とは、Webページのデータについて、クライアントとサーバーとの間でコミュニケーションを取るための、データ送信のフォーマットや手順を定めた通信方法(プロトコル)を指します。

では、以下にHTTPの変遷とその性能を簡単に見ていきましょう。

1991年に最初のHTTP /0.9が公開されましたが、この時点ではサーバーからウェブページを取得し、接続を切断する仕様であり、画像ファイルなどは転送できませんでした。

次に、1996年にHTTP /1.0が公開されました。この時点では、POSTメソッドによる転送ができるようになったため、画像ファイルなども転送できるようになりました。

次に、1999年にはHTTP /1.1が公開されました。HTTP /1.0が改良され、リクエストの転送完了前に、その次のリクエストの分を転送できる機能(=パイプライニング)が追加されました。その結果、通信が高速化となりました。

また、「Keep-Alive」有効化により、再接続時に前回の接続を参照することで通信速度がさらに上がりました。そして、既存のSSLの脆弱性を解決し通信の安全性を高めるTLS(現在はこれを「SSL」「SSL/TLS」と表す)が生まれたことで、次のHTTP /2へとアップグレードできるようになったのです。

そして2015年、HTTP /2が公開されました。仮想TCPソケット「ストリーム」によって複数のリクエストの同時処理が出来るようになったため、データの送受信速度が上がり、HTTP /1.1でのウェブページの表示遅延の解消が可能となりました。

つまり、複雑化するウェブコンテンツに合わせて、表示速度の改良を重ねた結果、現在HTTP /2にまで至っているのです。

HTTP /2のメリット

以上から、HTTP /2を導入すれば、ウェブページの表示速度が向上してスムーズに見られるため、結果的にユーザビリティが上がることでSEO対策にもなる(検索ランキング上位表示になる)、と言えます。

特に、画像や動画の多いウェブページでは、HTTP /2を導入することでユーザーにとってストレスが少なくなるメリットがあることから、ユーザーのサイト離脱を防ぐという意味でも導入にはメリットがあるでしょう。

ただし、TLSによってHTTPSに暗号化されたウェブサイト(=サイトのSSL化が必要)でしかHTTP/2は使えないなど制約があるため、導入される場合はそのあたりも確認するようにしましょう!

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