検索順位の大幅変動を生む「健康アップデート」とは?2018年のGoogle検索の動向まとめ
ECサイトを運営していると、SEO対策についてもアンテナを張っている方が多いかと思います。そこで大きな衝撃として受け止められることのひとつが、Google社のアルゴリズムアップデートに伴う検索順位への影響。
そのなかでも昨年2017年から今年2018年にかけて注目されているのが「健康アップデート」です。
そこでここでは、「健康アップデート」とどのようなものなのかをご説明しつつ、2018年のGoogle検索の動向についてご紹介します。
健康アップデートとは?
「健康アップデート」とは、Googleの検索結果にて、「医療・健康」関連の記事の順位が大幅に変わることを指します。2017年では12月に、2018年では8月1日にコアアルゴリズムの健康アップデートが行われています。
※「健康アップデート」のという呼称の元は、IT系記事執筆者のBarry Schwartz氏が記事内にて使用した“Medic Update”。この日本語訳として、「健康アップデート」という言葉が日本では使用されています。
ではなぜGoogle社はこのような健康アップデートを行うのでしょうか。その理由は健康アップデートが行われる以前の、医療・健康関連記事の内容が関係しているのです。
【健康アップデート以前】
いわゆる「まとめ記事」系のサイトにて、医療知識のないライターが健康系記事を量産していました。
それらの「医学的に不確か」「信ぴょう性のない」、ひどい場合には「まったくの虚偽」内容の記事を掲載するサイトが上位表示されるため、一時期社会問題にもなったのは周知の事実です。
医療・健康関係の情報は、下手をすれば命にもかかわるほどの重要性があります。そのためGoogle側もその信ぴょう性の有無を重く見て、以下のような健康アップデートを行う判断をしたと思われます。
【健康アップデートのメリット】
健康アップデートを行われた結果、Google検索によって「信頼性がありユーザーにとって有益」と判断される記事が上位表示されるようになりました。
たとえば2017年12月の健康アップデート時に、Google社のウェブマスター向け公式ブログでは
“この変更は、医療や健康に関する検索結果の改善を意図したもので、例えば医療従事者や専門家、医療機関等から提供されるような、より信頼性が高く有益な情報が上位に表示されやすくなります。本アップデートは医療・健康に関連する検索のおよそ 60% に影響します。Google では、医療や健康だけに限らず、今後も継続的に検索の改善に取り組んで行きます。”
と明示されています。
ここに「検索のおよそ 60%に影響します」と書かれているように、実際に医療・健康系記事サイトの検索順位は大きく変わり、これまで上位表示されていたまとめサイト系はほぼ姿を消す結果となっています。
2018年8月1日の健康アップデートの影響
では2018年8月1日における健康アップデートでは、どのような影響が出たのでしょうか。
検索順位変動が大きかったのは、医療・健康関連のみならず、美容、教育、EC、求人、不動産関連(「YMYL」分野)も影響があったと言われています。
※YMYL:“Your Money or Your Life”の略語。Google検索品質評価ガイドライン内で「将来の幸福、健康、経済的安定、人々の安全に潜在的に影響を与えるページ」を意味する用語
アップデートによって順位が上がった、つまり良い影響を受けたサイトは一様に「その分野の専門家が執筆した」記事を掲載しています。
専門家という定義には、執筆者のプロフィール(本名、資格、顔写真など)が判断基準となっているようです。
反対にアップデートによって順位が下がった、つまり悪い影響を受けたサイトは一様に「その分野の専門家が執筆していない」記事を掲載しています。
ですがこの場合、「医療の専門家ではないが、実体験をつづった闘病関係」の記事までも下位になってしまったために、一般ユーザーにとってある意味有益ともなる記事までも影響を受けたとして、一部批判が出ている実情があります。
ドメインパワーを上げて上昇の波に乗る
Google検索による上位表示を目指すには、Google検索品質評価ガイドラインで定義されているE-A-T(Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性))を守り、ユーザーにとって有益であることをベースとした記事・コンテンツ作りが必須となります。
とはいえ、アップデート自体にも大小があるため、通常の小さなアップデートでは目を見張るような大暴落、または急上昇、という順位の動きは見られません。
ですが今後もGoogle社は定期的に大きなアップデートを行うため、日々良質な記事を作り続けてサイト自体のドメインパワーを上げ、検索順位の上昇を狙っていくことが重要でしょう。
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