改正特定商取引法・預託法のポイント
運営 その他 更新日:2021.10.22

知っておきたい改正特定商取引法・預託法のポイントまとめ

EC通信販売市場の成長に比例して、消費者トラブルが増加している現状を踏まえて、「消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律」(以下「改正特定商取引法・預託法」)が、2021年6月16日に公布されました。

そこでここでは、改正特定商取引法・預託法の改正ポイントについてご説明します。

特定商取引法の改正ポイント

特定商取引法とは、通信販売業者による違法な販売や悪質な勧誘から消費者を守るための法を指します。

今回の特定商取引法の主な改正内容は、以下の内容です。

① 通販の「詐欺的な定期購入商法」対策

・定期購入でないと誤認させる表示等に対する直罰化
・上記の表示によって申込みをした場合に申込みの取消しを認める制度の創設
・通信販売の契約の解除の妨害に当たる行為の禁止
・上記の誤認させる表示や解除の妨害等を適格消費者団体の差止請求の対象に追加

②送り付け商法対策

・売買契約に基づかないで送付された商品について、送付した事業者が返還請求できない規定の整備等(現行では消費者が 14日間保管後処分等が可能→改正後は直ちに処分等が可能に)

③消費者利益の擁護増進のための規定の整備

・消費者からのクーリング・オフの通知について、電磁的方法 (電子メールの送付等)で行うことを可能に(預託法も同様)
・事業者が交付しなければならない契約書面等について、 消費者の承諾を得て、電磁的方法(電子メールの送付等)で行うことを可能に(預託法も同様)
・外国執行当局に対する情報提供制度の創設(預託法も同様)
・行政処分の強化等

預託法の改正ポイント

預託法とは、「特定商品等の預託等取引契約に関する法律」の略称。特定の商品や施設利用権利を一定期間預かり、利子など利益を供与する預託等取引契約を規制する法を指します。

今回の預託法の主な改正内容は、以下の内容です。

①販売預託の原則禁止

・販売を伴う預託等取引を原則禁止とし、罰則を規定
・原則禁止の対象となる契約を民事的に無効とする制度の創設

②預託法の対象範囲の拡大

・現行の預託法の対象の限定列挙の廃止 → 全ての物品等を対象に

③消費者利益の擁護増進のための規定の整備

・消費者からのクーリング・オフの通知について、電磁的方法(電子メールの送付等)で行うことを可能に
・事業者が交付しなければならない契約書面等について、消費者の承諾を得て、電磁的方法(電子メール の送付等)で行うことを可能に
・外国執行当局に対する情報提供制度の創設
・行政処分の強化等

特定商取引法・預託法の改正背景

「定期購入」に関する相談件数は近年急激に増加しています。たとえば2015年の相談件数は「4,141件」でしたが、2020年には「56,302件」と推移しており、特に9割以上がインターネット通販経由のものであると報告されています。

※参照・出典元:消費者庁「特定商取引法・預託法等の改正について」

増えているトラブルとしては、「初回無料」「お試し」という表記がありながらも、実は「定期購入」の契約を前提としていたり、解約手続き時には細かな条件が課せられる、といったことが挙げられます。

さらには、「送り付け商法」として、注文していないものを勝手に送りつけて代金を請求するケースが増えています。

そのため、これらのトラブルを避けるために、「送り付け商法」の場合なら

① 商品送付後14日経過した場合
② 商品の送付を受けた者が販売業者に対して商品の引き取りを請求した場合には、その請求の日から7日経過した場合

販売業者は商品の返還を請求できない(=消費者が勝手に処分してもよい)と改正されました。

トラブルを招かない信頼されるサイト作りを!

改正特定商取引法・預託法は、消費者を悪質な通信販売業者から守るだけではなく、きちんとした業務を行っている通信販売業者を守る役割も果たしてくれます。

EC通信販売に従事する方は、まずはご自身のECサイトが消費者にとって分かりにくく、トラブルを招くような仕様になっていないかどうか、入念にチェックするようにしましょう。

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