物販から期間契約へ、サブスクリプション方式を生んだ「Zuora」の挑戦
近年、ソフトウェアの業界でも名前を聞くことが多くなってきたサブスクリプション。
従来は記録媒体などに記録したデータを販売することが多かったソフトウェアですが、現在では月ごとや年ごとに費用を継続して支払いうサブスクリプションモデルが主流となってきています。
このビジネスモデルの転換を図った企業が、「Zuora」。
今回は、サブスクリプションモデルの基本的な概要と、この「Zuora」の挑戦についてお話しします。
サブスクリプションって?
サブスクリプションとは「定期購読」「予約購読」などを意味する言葉で、近年ではソフトウェアにおいて一定期間費用を支払うこと利用できるビジネスモデルを指すようになってきています。
これまでは、ソフトウェアといえばCD-ROMが入った大きな箱を購入して、自分でPCなどにインストールをするというのが主流でしたが、最近ではAdobe社のIllustratorやPhotoshopから、Microsoft社のOfficeソフトまで、多く企業がこのサブスクリプションモデルでのソフトウェア販売に乗り出しています。
サブスクリプションのメリットデメリット
サブスクリプションのメリットは従来の買い切り型と比べ、費用を抑えて利用できる点。
もちろん継続していけば、トータルの費用は高くなるのですが、サブスクリプションモデルではソフトウェアのアップーデートや修正、コンテンツの更新ごとにソフトを買い替えたり追加料金を支払う必要がないため、結果的に利用者にとってのメリットが大きくなります。
また、サブスクリプションであれば、使用しなくなったタイミングで解約できるのも大きなメリットです。
デメリットとしては、Saas製品などのパッケージをサブスクリプションで購入した場合、使用しない機能のものを合わせて購入しなくてはならない点、また使用しない期間があったとしても契約期間中は費用を払わなくてはいけない点、さらに、手元に記録媒体などが残らないという点が挙げられます
サブスクリプションモデルを牽引したZuoraとは?
こうしたサブスクリプションモデルを牽引してきた企業がZuora(ズオラ)。
Zuora は2007年これまで800社を超える企業においてサブスクリプションモデルの導入支援をしている企業で、その中にはIBMやHP、DELといったグルーバル企業も含まれています。
このZuoraが提供しているのは、コンテンツを持つ企業がサブスクリプションモデルへと容易に転換するためのプラットフォーム。
サブスクリプションモデルのビジネスを行うために必要な業務プロセスやデータモデルなどがあらかじめパッケージングされたSaaSアプリケーションであるため、プライスパッケージを定義するだけで、見積もり作成から請求・回収、売上計上、仕訳、分析やレポートで全て一気に児童ができるのがポイント。
また、フリートライアルやフリーミアム、クーポン、ギフトなどのプロモーション機能もそれられているため顧客の利用状況に合わせた適切なプロモーションが可能となっています。
さらにSalesforceはもとより、ORACLE、SOAP、NETSUITEなど既存のビジネスシステムとも連携することで、より柔軟にサブスクリプションモデルのビジネスの開始と運用が可能となるのです。
今後さらに広がるサブスクリプションモデル
Zuoraの登場によって、ソフトウェアのビジネスモデルはサブスクリプション方式へと大きく転換されました。
さらに今度、ソフトウェアのだけでなく、自動車業界やファッション、コスメ、食品など、実生活に近しい産業分野でもサブスクリプション方式の導入が進められています。
従来の通販業態で伸び悩んでいるという方、充実したコンテンツを持っているが、なかなかその魅力を打ち出せていないという方、これを期にサブスクリプションモデルへの転換を測ってみませんか?
キーワード
登録されたキーワードはありません