国内通販市場の成長率は順調!?EC市場は16.5兆円&個人間取引の拡大の理由
通販事業を開始継続するにあたって気になるのは、やはり通販市場が今後どのような成長をしていくかということ。
経済産業省がまとめた、平成29年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)では、日本における通信販売市場は2010年から2017年まで順調な伸びを見せています。
それでは、実際にどのような成長を遂げているのか、また今後どのような成長が期待できるのか詳しく見ていきましょう。
BtoC-EC市場は16.5兆円に拡大。個人間取引(C to C)も盛ん
2010年に、7兆7880億円だった日本のBtoC-EC市場規模は、2017年まで落ち込むことなくゆるやかな上昇を遂げ、2017年には16兆5千億円(2016年日9.1%UP)。
さらに、BtoB-ECも堅調で、市場規模は317兆2千億円なっています。
また、通販市場全体における電商取引の浸透を表すEC化率はのBtoC-ECで5.79%、BtoB-ECで29.6%とこちらも拡大を続けています。
個人間の取引(CtoC)の拡大の理由とは?
また報告書内では個人間のECの急激な拡大が取り上げられています。
個人間ECには、インターネットオークションやフリマアプリなどがあり、特にフリマアプリは2012年ごろに登場しわずか5年の間に市場規模を大きく拡大しました。
実際には、平成29年におけるネットオークションの市場規模は1兆1200億円で、この中に占める個人間の取引は3569億円。
フリマアプリは4835億円となっています。個人でもアプリケーションやインターネットサービスを使い、気軽に商取引を行えるようになったことが、こうした市場の急激な進化を後押ししたと考えられます。
スマートフォンによるEC利用も拡大
スマートフォンの浸透により、インターネットの利用環境も大きく変化を遂げており、近年ではEC市場でも、スマートフォン経由のEC利用が進んでいます。
特に物販分野ではこの流れが顕著で、平成29年度のスマートフォン経由による市場規模は前年比17.7%増の3兆90億円で、これは同年のBtoC-EC 市場規模の35%を占めます。
これからの市場の成長は?
報告書内では、今後も通販市場は拡大していくことが予想されています。
その理由としては、金融への影響の大きいINSネットの廃止や食品、日用品など個人消費にも大きな影響を及ぼす軽減税率対応(消費税率の変更)、日本人だけでなく訪日外国人のEC利用も期待される2020年の東京オリンピック開催などが挙げられています。
いくつかの不安材料はあるものの、社会全体を動かすイベントが通販市場の拡大にも影響を及ぼす可能性があり、今後期待感をもって中止していく必要があるとしています。
越境電子商取引の市場規模も拡大
平成29年は、日本・アメリカ・中国の3過去区間をまたぐECの市場規模も拡大しています。
その中でも中国の消費者が日本のECの利用率が増加し、購入額は1兆2978億円。この数字はアメリカの事業者のEC購入額に迫るもので、中国消費者の持つ可能性を大きく示すものとなりました。
個人利用や新ツールにもアンテナを張ってECサイトを成長させよう
総じて、通販市場は右肩上がりとなっており今後もさらなる成長が期待されます。
また、SNSやオムニチャンネル、ライブコマースなどの新たなツールの登場も今後の通販市場を大きく変えていくと予想されており、EC事業を開始・継続を図る上では、今後はこうした新しいツールの活用も踏まえた事業計画や新たな戦略の立案が受容となってくると考えられます。
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