LTV
運営 公開日:2018.08.10

LTV算出方法と最適化手法|LTVの重要性を知ってリピーターを増やそう!

マーケティング業務において見逃すことができないのがLTV。LTVとは英語の“Life Time Value”の略語であり、日本語では「顧客生涯価値」と言います。

LTV(顧客生涯価値)が表すのは、顧客が特定の企業やブランドの商品・サービスを「生涯にわたってどのくらいの額を支払うか」であるため、当然ながら購入・利用期間が「長く」「定期的に」なるほどに、その顧客はLTVが高い、となります。

LTVが高い顧客=忠誠心が高い

「LTVが高い=生涯に支払ってくれる金額が多い」顧客を最終的に多く獲得し維持することは、企業やブランドを存続させるために欠かせない要素です。

ではどのような顧客が「LTVが高い」かと言えば、比例して「顧客ロイヤルティ」(カスタマーロイヤルティ)が高いことが指摘されています。

ロイヤルティ(loyalty)とは「忠誠心」という意味の英語です。そのため「顧客ロイヤルティ」とは、顧客が企業やブランド、商品やサービスに対して持つ「愛着」や「信頼感」(これを「忠誠心」と表現)を指します。

※ブランドに対しての忠誠心は「ブランド・ロイヤルティ」、お店に対しては「ショップ・ロイヤルティ」と呼びます。「顧客ロイヤルティ」はこのような顧客が持つ忠誠心の総称です。

つまり顧客ロイヤルティが高い顧客は、そのブランドや商品に愛着があるために長期にわたって購入・契約し続けるため、必然的にLTVも高くなるのです。

LTVの算出方法

ではLTVの算出方法について見ていきましょう。

現在、LTVの算出方法は1つではなく、いくつかの方法が紹介されています。そのためここでは、それら複数のなかから代表的なものを選び、以下に挙げます。

【LTV算出方法例】

1.LTV=「顧客の1回での平均購入価格(購入単価)」×「粗利率」×「平均年間購入回数」×「平均購入年数」

※1の式のうち「粗利率」は省き、単純に購入価格のみ(粗利は考えない)でLTVを算出する方法もあります。

2.LTV=「顧客の1回での平均購入価格(購入単価)」×「平均購入年数」―「新規顧客獲得費+既存顧客維持費」

2の式における「新規顧客獲得費+既存顧客維持費」とは、広告費や販促物費などの経費を指します。このような広告・販促費用を差し引いた金額をLTVとして捉える考え方もあります。

そのため、算出したLTVよりも「新規・既存顧客1人に充てる経費」を低くすれば、(利益率は別にして)少なくとも赤字は出ない、ということが判断できます。

LTVを上げるには

先述した2つの式から見て、LTVを上げるための方法として、以下の方法が考えられます。

1.「顧客の1回での平均購入価格(購入単価)」を上げる。
2.「粗利率」を上げる。
3.「平均年間購入回数」を上げる。
4.「平均購入年数」を上げる。
5.「新規顧客獲得費」を下げる。
6.「既存顧客維持費」を下げる。

平均購入単価を上げるには

ではまず、顧客ひとり当たりの平均購入単価を上げるには、どうすればいいのでしょうか。

よく行われている手法に、「セット・キット売り」「まとめ買いでお得」「〇〇円以上で送料無料」「数量限定大容量バージョン」「成分をプラスしたプレミアムライン発売」などがあります。

「今は支払額が多くても、総合的にはお得ですよ」と、あくまで顧客にとってメリットがあると思わせることで、購入単価を上げることができます。

平均年間購入回数を上げるには

すでに1度は顧客になってもらっているため、フォローメールやDMなどで、定期的に追加購入を促す必要があります。

会員限定の割引や先行発売、試供品やノベルティグッズプレゼントなど、「あなただけのサービス」というように特別感を出すことで、顧客ロイヤルティを上げる効果もあります。

平均購入年数を上げるには

「平均年間購入回数を上げる」ことは、上述した「平均購入単価を上げる」「平均年間購入回数を上げる」施策を取っていれば、必然的に上がっていきます。

ただし競合他社製品・サービスと比較検討されてしまうことは大いにあるため、「LTVを上げる」ために「2.粗利率を上げる」ことを連発し、商品価格をむやみに上げるのはリスクが高まるためよく検討しましょう。

また「利用年数に合わせて受けられるサービスメニュー」を増やすと、顧客がよりスペシャル感を感じやすく、顧客満足にもつながります。

さらにECサイトの場合、購入のしやすさや問い合わせのしやすさ・カスタマーサポートの質なども、購入継続率を左右する大切な要因となります。

というのも、ほぼ同じような価格や質の商品のどちらを購入するか迷った場合、「どちらのほうが購入までにストレスが少ないか。気持ちよく購入できるか」がカギとなるからです。

そのため定期的にサイトのメンテナンスなども行い、顧客目線での快適さを追求することが、結果的に「平均購入年数を上げる」ことにもつながります。

LTVを着実に上げよう!

自社のLTVをきちんと把握して問題点を洗い出すことが、マーケティング戦略の第一歩です。

そのうえで「新規顧客獲得費」や「既存顧客維持費」といった販促費をどこまで出すことができるのか判断し、顧客ロイヤルティを高めていく必要があります。

マーケティング戦略を効率的かつ有効的に行うために、まずは今すぐ、LTV分析から始めてみてください!

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