ニューノーマルなデモグラフィックデータとは?LGBTとマーケティングの柔軟性
2020年の新型コロナウィルスの世界的な感染拡大により、それまでの社会生活習慣が一変した人がほとんどである現在、各業種において、事業の在り方に大きく影響が出た、もしくは現在も予測できない影響続いていることは、多分にあるのではないでしょうか。
マーケティングにおいても、これまでのターゲットユーザー(一般消費者)の生活パターン自体が大きく変わってしまっているため、従来の「デモグラフィックデータ」に様々な面で変更を加える必要が出てきました。
さらに、ここ数年の間で指摘されているのが、「性別」の区別についてです。LGBTに関する声があがっている昨今では、もはや性別として男女を区別するのは時代遅れともみなされる傾向が強まり、デモグラフィックデータにおいてもニューノーマルの時代へと移行する流れが見えています。
そこでここでは、ニューノーマル時代のマーケティングについて考えるベースとして、デモグラフィックデータのニューノーマルについて見ていきます。
デモグラフィックデータとは
デモグラフィックデータとは、人口統計学的属性データを指し、年齢、性別、職業、学歴、年収、家族構成、ライフステージ、宗教、人種、国籍など、人口統計学的なデータのこと。
マーケティングにおいては、既存ユーザーをセグメント・グルーピングする時に使用されることが一般的です。
なぜなら、現在のマーケティングでは、一方的に情報発信をするのではなく、ユーザー自身が「自らの意思で求めているモノを選ぶ」ことが重要視されているため、ある程度パーソナライズされたマーケティングを展開することで、CVRを高めていく必要があるからです。
LGBTとは
ですが、このデモグラフィックデータの属性にある「性別」を「男性」「女性」の2種類のみで分ける従来の考え方に、疑問を呈する声が上がっています。なぜなら、性別は男女の2つではなく、「LGBT」も存在するからです。
LGBTとは、いわゆる「セクシュアル・マイノリティ(性的少数者)」を示す言葉。
それぞれのアルファベットの意味は「L=レズビアン(女性同性愛者)」「G=ゲイ(男性同性愛者)」「B=バイセクシュアル(両性愛者)」「T=トランスジェンダー(性同一性障害など)」であり、単純に「男性」「女性」という区分には分けられません。
セクシャリティダイバーシティとマーケティングの柔軟性
LGBTの日本国内での人口は、全体の8.9%(約11人に1人)であり、左利きの人口とほぼ同じ割合とのことです(電通ダイバーシティ・ラボの調査より)。
つまり、特別に「少数派」とは言えず、マーケティングにおいてもLGBTの存在を意識した分析が必要と言えます。
セクシャリティダイバーシティ(性的多様性)が求められるニューノーマル時代において、マーケティングにおいても、既存のデモグラフィックデータだけに集中するのではなく、より広い視野を持ってLGBTへの理解と柔軟な対応が早急に必要なのです。
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