ECサイト運用における景品表示法のポイント!不当表示の禁止、景品類の制限および禁止を学ぼう
ECサイトを運営していると、発生する問題のひとつとして「景品表示法」(略して「景表法」)が挙げられます。
自社キャンペーンなどを展開する際は、この景品表示法に触れずに行わなくてはならないため、必ず押さえておくべき法律です。
そこで、ECサイト運営者やマーケティング担当の方は知っておくべき景品表示法について、ご説明します。
景品表示法とは
「景品表示法」の正式名称は「不当景品類及び不当表示防止法」であり、略して「景表法」とも表記される法律です。
これは、「消費者による自主的かつ合理的な商品選択の阻害防止」を目的としており、つまりは一般消費者が不当な不利益を被らないようにする、「消費者を守る」ための法律を意味します。
禁止事項は大きく2つに分けられ、「不当表示の禁止」と「景品類の制限および禁止」があります。
不当表示の禁止
「不当表示の禁止」項目は、大きく2つに分けられます。
【優良誤認表示】
まず、「優良誤認表示」があります。これは、実際の商品の品質よりも優良であると消費者に思わせるために、虚偽の表示をすることです。
たとえば、サプリメントの場合なら「飲むだけで痩せる」といった、科学的根拠のない表示をしたり、衣料品の場合なら、本当はカシミア70%使用なのに「高級カシミア100%」と表示したりすることを指します。
【有利誤認表示】
次に、「有利誤認表示」があります。これは、商品の価格や特典が有利だと、と消費者に思わせるために、虚偽の表示をすることです。
たとえば、定価と変わらない価格にも関わらず「今だけ半額セール」と書いたり、定価自体を高く表示して「期間限定価格」を掲載したりすることを指します。
※定価の販売実績と見なされる期間には、細かな規程があります。モール型ECではモール独自のルールも存在するため、ご確認ください。
その他、「無果汁、無果肉または果汁・果肉5%未満」の飲食物には「無果汁・無果肉」表示や%表示を行う、または非表示の場合は「果実名」「果実の絵・写真」などを使用してはいけないことになっています。
景品類の制限および禁止
「景品類の制限および禁止」項目は、大きく3つに分けられます。
【一般懸賞】
一般消費者に対し、商品購入時などにくじやクイズを行って景品を提供することを、主に「一般懸賞」と呼びます。
一般懸賞では、
・商品が5,000円未満の場合:取引価格の20倍まで。総額は、懸賞に係る売上予定総額の2%
・商品が5,000円以上の場合:100,000円まで。総額は、懸賞に係る売上予定総額の2%
と定められています。
つまり、たとえば1,000円の商品を購入して景品を受け取る場合、1,000円×20=20,000円までの景品でなくてはいけません。
また、売上予定総額が1,000万円の場合は、1,000万円×2%=200,000円のため、景品総額は200,000円まで、となります。
【共同懸賞】
市町村や商店街、複数の企業が共同で行うような懸賞を「共同懸賞」と呼びます。
共同懸賞では、
・商品の価格に関わらず、300,000円まで。総額は、懸賞に係る売上予定総額の3%
と定められています。
【総付景品】
商品の購入者すべて(先着順も含む)に提供する景品を「総付景品」と呼びます。雑誌やお菓子の付録がこれに当たります。
総付景品では
・商品が1,000円未満の場合:200円まで
・商品が1,000円以上の場合:商品価格の10分の2
と定められています。
消費者庁のサイトを必ず確認しましょう!
景品表示法は、意図せず違反してしまう可能性があるため、ご注意ください。
景品表示法についてより詳しい情報は、消費者庁のサイトをご確認ください! https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/
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