YDN(Yahoo)PPC広告アフィリエイト全面禁止について|ネット広告の判断基準変更理由とは
2019年5月、Yahoo! JAPANより「今後YDNでは、アフィリエイトサイトのPPC広告は掲載できない」という、広告の判断基準変更の通達がありました(適用開始日は6月3日)。
Yahoo! JAPAN(以下 “Yahoo!” )公式サイト上にて、
“ビジネスモデルが成果報酬型サイト(アフィリエイトサイトを含む) およびそれと同等であると弊社が判断したサイトについては、「広告のクリック等をさせることを主目的としているもの」に該当するサイトとし、当該サイトに関する広告は、弊社が提供するすべてのサービス および提携パートナー上での広告掲載を不可とします。”
出典:『広告掲載基準「広告の有用性について」判断基準変更のお知らせ』
と明記されており、「アフィリエイトサイト」への誘導が全面禁止になったと捉えられます。
ではなぜこのようにYahoo!はPPC広告の判断基準を変更することになったのか、推測される理由についてご説明します。
YDNとPPCとは?
まず「YDN」と「PPC」について簡単にご説明します。
YDNとは、「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク」の略称。広告主側が事前に、対象ユーザーの条件を複数設定すると、それらの条件に合ったユーザーが閲覧しているインターネットページ上に広告を表示できる、という仕組みを持つ広告媒体を指します。
さらに「インフィード広告」ならば、Yahoo! JAPANトップページやYahoo! ニュースなどに広告を差し込むこともできます。
次に挙げたPPCとは、「Pay Per Click(ペイ・パー・クリック)」の略。ユーザーによる広告1クリックあたりに広告費が発生する、というタイプの広告を指します。
そのため先述した「今後YDNでは、アフィリエイトサイトのPPC広告は掲載できない」とは、「今後はYahoo!に表示される広告枠はすべて、アフィリエイト目的のサイト(他社商品・サービスを紹介し、リンク先にてユーザーによる購入などの行動によって対価が発生するサイト)にリンクするPPC広告の審査を通さず、掲載禁止」という意味なのです。
対象アフィリエイトサイトに例外はある?
この「YDNのアフィリエイトサイト全面禁止」は例外がなく、基準変更前から掲載されていたPPC広告も、順次掲載不可となっています。
さらには、アフィリエイトサイトと判断されたサイトは、その後コンテンツ修正を行ったとしても、PPC広告を掲載することは一切できないのです。
アフィリエイトサイト全面禁止の理由1
ではなぜYahoo!は、このような施策に踏み切ったのでしょうか。
まず第1に踏まえたいのが、Yahoo!が「ソフトバンクKK」の連結子会社となり、2019年10月からは持ち株会社制となって「Zホールディングス株式会社」に変更、さらにこの持ち株会社の下に「ヤフー」を新たに設立する、という点です。
このような企業全体としての統合に向けた動きが、企業やブランドの価値・信頼性の確保を優先させたと考えられます。
当然ながら「アフィリエイトサイト」と一括りにしても、そのコンテンツ内容は様々であり、誠意をもって作成しているアフィリエイターの方は多数います。
ですが中には報酬のみを目的に、低品質でユーザーにとってデメリットと判断できるサイトも存在します。
そのためYahoo!は、表示される広告の質を再定義し、企業価値を落とさないような「アフィリエイトサイト全面禁止」に踏み切ったと推測できます。
アフィリエイトサイト全面禁止の理由2
第2に、昨今問題になっている「フェイク広告」が挙げられます。
フェイク広告とは、あたかも芸能人・著名人が実際に使用しおすすめしているように見せかけたり、テレビなどのメディアで取り上げられているように装ったりするために、虚偽の広告文や無断画像(加工もあり)を使用した広告のこと。
このようなフェイク広告は大きな社会問題となったため、消費者庁が本格的に動き出したこともあり、最近ではほぼなくなりました。
しかし掲載側であるYahoo!の立場から見れば、アフィリエイトサイトを全般的に掲載不可とするほうが、フェイク広告掲載による非難というリスクを避け、ユーザーとの信頼関係を築くために有効であると判断できるのではないでしょうか。
ユーザーファーストを目指そう!
今後、アフィリエイトサイトは憂き目を見続けるのではないか、と不安になるアフィリエイターの方は少なくないでしょう。
ですが基本的にはYahoo! そしてGoogleの検索アルゴリズムも含め、「ユーザーにとって有益となる良質なコンテンツ」を提供していれば、基本的には大きく左右されることないはずです。
YDNのアフィリエイトサイトへのPPC広告全面禁止を機に、コンテンツのさらなるブラッシュアップを目指して、前向きに取り組んでいきましょう!
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